わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。わたしがきよい水をあなたがたの上に振りかけるそのとき、あなたがたはすべての汚れからきよめられる。

(エレミヤ36章24-25節)

イスラエルを祝福するクリスチャンの団体は数多くありますがそれらは全て主によって立てられたものです。それぞれが受けた啓示と召しに従って活動しており、互いのアプローチに違いがあったとしても、全体像を見るなら調和しており、おのおのの働きを通じて神の計画が前進しています。ですから必要なのは、さまざまな働きを評価するバランス感覚であり、神のご計画全体を見渡せる広い視野なのです。

そういった中でエベネゼルも神の働きの重要な部分を担っていますが、その目的は最終的には主が来られる道を備えることです。そして、それを実現させる大きな鍵のひとつはユダヤ人の民族的な救いがもたらされることによります。(5ページ参照)

民族における大規模なリバイバルが起こらなければイエスは再臨することはできないのです。ですから、すべてのクリスチャンの願いはユダヤ人の救いです。

でもそれに至るアプローチには各団体によって大きな違いがあり、大別するとユダヤ人に直接福音を伝える働きと直接福音を伝えない一般的に人道的支援と呼ばれる働きです。

以前は福音を伝えない働きは宣教という視点において懐疑的に見られていましたが、今日、数多くのクリスチャンの団体がユダヤ人達に人道的援助の手が差し伸べる事を通じて、彼らの心が溶かされ、教会がユダヤ人を迫害したという悲しい歴史に終止符を打ち、クリスチャンは良き友であるという認識がイスラエルに住む正統派のユダヤ人の中にすら広がって来ている事実によって、そのような勘違いに終止符が打たれました。

そして、クリスチャンに対する偏見が少なくなった結果、国全体としてはまだまだ低い数字でありますが確実にイエスをメシアと信じるユダヤ人の数は増えています。

エベネゼルを通じて帰還したユダヤ人は福音に対して心が開かれており、多くのメシアニック・コングリゲーションでは、旧ソ連からの帰還者が数多く見られます。


反ユダヤ主義の落書き

福音を直接語らない事によってイスラエル政府やユダヤ機関との間に信頼関係を生み出し、働きがスムーズになっているのは事実ですが、そういった事とは別にもうひとつ私達が持つジレンマがあります。

イスラエルは基本的にユダヤ教を信じるユダヤ人の為の国です。キリストを信じるユダヤ人は帰還者としての受け入れを拒否されてしまう事は珍しくありません。

いくら「メシアニック・ジューとはキリスト教徒に改宗したのではなく、メシアを見出した純粋なユダヤ教徒である」「ユダヤ人としての習慣は守っており、大多数のユダヤ人より私はユダヤ的である。」といっても、あまり説得力がありません。

事実、世界中にイエスがメシアであると公言しているがゆえ、帰還を希望しても実現できないユダヤ人が数多くいるのです。

 

 

 

 

 

 

エベネゼルで奉仕をする者たちは福音的な信仰を持ったクリスチャンであり、すべてのユダヤ人に福音を告げたいと願っています。

ですからそういった現実を踏まえながらも、福音を伝えたいという衝動を抑えて私達に与えられた役割を果たしているのです。

私達の願いは一人でも多くのユダヤ人が救われる事です。その実現を見るまで長い視点を持ち忍耐をもって彼らに仕え祈り続けるのです。

 

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