エルサレムでの各国代表者の集まりのプログラムの中に、他の団体代表者との交流のときがあり、幾人かの帰還者達も招待されていました。その中に近年の歴史の中でほとんど初めての中国からの帰還者が参加しており、彼の証を聞くことができました。

 

 

 

 

 

 

 


反ユダヤ主義の落書き

中国の河南省の都市・開封は中国古代文明を語る上でも重要な地域にあり、先史時代の裴李崗文化や仰韶文化などの遺跡があります。この地域に住むユダヤ人の存在が初めて外部に知らされたのは17世紀初め北京に滞在していたイタリア生まれのイエズス会士マッテオ・リッチの報告によります。このユダヤ人たちは10世紀末にシルクロードを渡ってやってきたユダヤ人の末裔だといわれています。

この地には今でもユダヤ人が住んでいたことを物語る遺跡や碑文があるのですが、ほとんどの人たちは中国人と同化してしまい19世紀を最後にラビの家系も途絶えてしまいました。

そういった中で、現代に至るまでユダヤ人の末裔としての自覚を保った人(ユダヤ人の習慣を保っているというより文化習慣に痕跡を残した人)も何人か存在します。

その中で帰還を熱心に願った人達が帰還にいたったのです。

彼が各国代表者の集会に参加し証をしたことは、これからさらに世界に眼を向けていくエベネゼルの将来を示唆しているように感じました。

世界のその他の場所にもユダヤ人の末裔である痕跡が残っている民族はありますが、帰還実現は容易ではありません。ラビによりユダヤ人と認められる必要があり、多くの場合改宗手続きをする必要があります。

 

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