2004年9月、南ロシアのコーカサス地方のベスランで起こった学校占拠事件は皆さんの記憶にも新しい出来事だったと思います。テロリストは1181人の人質を取り、350人以上が殺され、子供たちに癒しがたいトラウマを残しました。

ここはイスラム系の住民が多い中で珍しくキリスト教、ユダヤ教系の住民が住む場所です。それゆえ事件の背景にあるのは政治的な理由だけではなく聖書的価値観に対抗する暗闇の力だったのです。

ユダヤ人協会を通して要請を受けたエベネゼルは、子供たちの慰めと回復の為にイスラエルへの渡航を提供することに同意し、10月31日、旅にはテロ襲撃で負傷をおった18人の子供と何人かの親とアシスタントが渡航に参加しました。

旅行開始後も、テロの恐ろしさが思い起こされ涙は涸れる事はありませんでした。彼らは初めは話をすることもなく、一言も話さない子供もいました。でも二日後から、子供の表情に変化が現れ、笑顔や笑い声を見るようになりました。この旅は、ただ傷をいやすだけではなく、人生を変えるものとなりました。

子供たちはイスラエルでは悲劇の事ほとんど話さず、楽しげに海の話、エルサレムの話をしてプールサイドでゲームをしていました。彼らのからだの傷跡、やけど、銃のあとだけがそのことを物語っていました。

敵がベスランに破壊と恐るべき悪をもたらそうとしましたが、エベネゼルに与えられた機会により主の愛と回復が、この尊い人々に届けられたのを見ました。この渡航により、ユダヤ人、異邦人、アリア、信者、未信者が、教会を通してひとつに集められ、主がその御名をそこに置かれたのです。

 

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