2000年以降それまでうなぎのぼりに増加していたアリアが減少する問題に直面しています。

その理由の一つは、イスラエルのインティファダの影響です。しかしそれは私達が考えるよりもずっと小さなものです。エベネゼルのスタッフはそれらがアリヤの減少に与えた影響は10パーセントほどにしか過ぎないという結論に達しました。

減少の最もおもな理由は、イスラエル自身が、旧ソビエトにいるイスラエルの領事がビザ発給を厳しくした事によります。新しい書類の条件では、時には純粋なユダヤ人でさえビザの発給が拒否されうるほど厳しいものです。多くのユダヤ人にとっては見つけるのが不可能に近い書類を領事は要求しています。

数年前までは、原本を置いている公的文書保管所で確認された書類のコピーがあればビザを取ることができたのですが、今ではもうそれでは充分ではありません。

この新しい制度によって明らかにアリヤが減少しました。その上、現在の領事は以前ほど相談にのる為に町を訪れず、ユダヤ人達に大きな緊張感を与えています。それで、時には領事の事務所へ5回も訪れねばならない状況になっています。

それは実際の労力以上に精神的苦痛を与えています。多くの人は貧しく、そのような事をする余裕はありません。もちろんエベネゼルはそんな彼らを助けていますが、それは多くの余分な出費となっています。


貧しいユダヤ人の居住区

また、実際的にユダヤ人の中には自分がユダヤ人である事を公的に証明することが出来ない人たちも少なくありません。それはロシア国内であまりにもひどい迫害があったために、迫害を避けるために出生証明書類を自分たちの手で破棄してしまう場合が少なくないからです。

ある婦人はこう言います。「私は確かにロシアでユダヤ人である為に迫害を受けてきた。誰もが私がユダヤ人だと知っている。しかしイスラエルは私を受け入れてくれない。」

ヨハネス・ファシウス:国際EEFChief Executive

 

return