空前のプロジェクト・船による帰還

ユダヤ人の帰還・想像をはるかに超えた奇跡(1)

わたしは、多くの国の船、最高の船をとっておいた。それは、遠くからもう一度イスラエルの子らを連れて帰るためであり、彼らとともに彼らの富を持ち帰るためである。 (イザヤ60章9節)リビングバイブル

エベネゼル緊急基金にとって船は代表的な存在です。日本から香港あたりへ毎月1、2便程度、800人乗りの大型客船の定期航路を開くとしたら、それがどれほど壮大な事業か想像できるでしょうか?

エベネゼル緊急基金は船をチャーターし、渡航費を負担しています。もし飛行機で帰還するなら持ち出せる荷物はせいぜいスーツケース2、3個と制限があります。船を使うならその容量は比べ物になりません。

帰還の決断は多くの場合、荷物を持って行ける事にかかっています。帰還民は決して豊かではありませんが、何も無いところから新生活を始めたいとは思わないからです。

この働きが始まる前はロシアとイスラエル間の航路は存在せず当時ユダヤ機関、イスラエル政府ですら船での帰還は不可能と考えてました。

過去の歴史、そしてロシアとの関係を考えるならそれは当然の結論でした。また当時はクリスチャンに対する不信感から、イスラエル国内でも激しい抵抗がありました。現在、当たり前のように往復している船はエベネゼルが信仰によって勝ち取った最も大きな財産の一つなのです。

 

大量の荷物を積載するためにボランティア達の働きは欠かせません。彼らは献身的に渡航に伴う全ての必要を満たしています。

この巨大な船で過ごす2泊3日の旅は不安と期待が入り混じった彼らに多くの慰めと励ましを与えます。船上ではスタッフにより、さまざまなプログラムが準備されてオリム達を励まし楽しませ、新生活へのオリエンテーションがなされます。

この精神的なケアこそ、迫害の歴史の中で疲れきったユダヤ人達の心をいやすものなのです。