2005年の英断

 

エベネゼル緊急基金は、神の幻と信仰において立ち、神のみことばを信じ信頼する働きです。

エベネゼルの働きは、1991年エルサレムにおいて、湾岸戦争の只中で、スカッドミサイルの攻撃の警告のサイレンがなっている中で、始められました。私たちにあったのは、ただ神の幻と角笛の音―そして祈りだけでした。

この創立以来の原則は堅く守られるべきであり、多くの事がなされてきました。それは、ただ神の恵みによるものであることを私たちはみな認めています。しかしながら、わたしたちは今変化の時であることを感じています。

第2サムエル5章で、ダビデは戦いで成功を収めていましたが、彼は次の戦いをどうすべきか、主に伺いました。ダビデは、次の段階を主にゆだね、主が新しい戦略を彼に与えました。

主が、明確に導かれた新しい変化とはミニストリーの再構築、2005年の渡航を見合わせ、旧ソ連における活動拠点やネットワークを強化するということです。

この決断がEEFI委員会でなされた時、ユダヤ人たちは、ヨム・キプルの為の準備であるラッパの祭りを祝っていました。これは収穫の祭りでもあり、神はユダヤ人がメシヤが来られる為の準備をしておられ、そして、アリアの聖なる働きは、おわりの収穫の前駆者なのです。また、角笛の音は、神の声と、戦いにおける神の力強いときの声をあらわしています。角笛は、人々を礼拝のために集めるため、また前進するために天幕をたたむため、また戦いの準備の警告とし鳴らされました。

毎回行われてきた渡航は、神のみことばを行う事の強い預言的な宣言でありました。2005年の渡航計画の休止もまた預言的な意味において、変化の時を迎えている事の宣言なのです。

多くのユダヤ人がヨーロッパに流れており、イスラエルを愛するクリスチャンであっても「彼らがヨーロッパで安住できるのであればいいではないか」という意見が出る現在にあって、わたし達はもう一度、預言的なラッパの声が必要なのです。彼らは、もはや船がいつでもあるのだ、という前提で、アリアとなる決心を後延ばしにはできなくなるのです。大きな嵐の雲が近づいてきていて、反ユダヤ主義は国々において台頭しています。変化は突然起こりうるのです。

私達はあらゆる状況に機敏に対応できるようにあらゆる変化に対応していく体勢がいつもできていなければなりません。今では巨大な組織となったエベネゼルですが、この変化は、エベネゼルが神の導きによっていつでも柔軟に動く準備ができることの証なのです。

主がミニストリーに明確な導きを与えて下さり、その道を歩めるという事は大きな特権です。

また、これらの変化は(実際的な働きは別として)とりなし手としての目を旧ソ連諸国だけでなく、世界にも目を向けていくことになるでしょう。世界中にはまだ800万人以上のユダヤ人が離散しているからです。

それは途方も無い事のように思われるかもしれませんが、執り成し手達が70年代に祈り始めた旧ソ連からの帰還はそれ以上に途方もない話だったのです。

もちろん、帰還全体の半数を占めている航空機による帰還は継続されますので、帰還支援のビジョン自体が変わったわけではありません。

以前から何度も強調しているように、エベネゼルの働きの本質は「とりなし手」としての務めです。私達にとってもっとも優先されてきた事は単に現状を見て必要を満たす事ではなく、先を見て道を備えることです。

ですから、これらのことをお伝えすると共に、これからも、ますます祈りと支援によってエベネゼルを支えてくださいますようにお願いいたします。